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 一目でわかる!民事事件と刑事事件の違いを弁護士が解説します!

2024.07.24

 今日は、「民事事件」と「刑事事件」に関する興味深い話題をお届けします!多くの方が「刑事事件」と「民事事件」という用語を耳にしたことがあるかもしれませんね。でも、その違いっていったい何でしょうか?

 本記事では、両者の違いについて探求していきます。刑事事件と民事事件のそれぞれの性質や手続き、そして両方が関わる場合の複雑なケースについてわかりやすく解説していきます。一緒に、刑事事件と民事事件の面白いポイントを一緒に見ていきましょう!

そもそも事件とは?

「事件」という言葉は、日常生活では様々な意味で使われますが、法的な文脈では主に「刑事事件」と「民事事件」を指します。

事件における一般的な認識

日常生活では、「事件」という言葉は、問題が起こることや何かが起こることを指すことが多いです。例えば、

  • 政治スキャンダル
  • 交通事故
  • スポーツの試合
  • 音楽のコンサート

など、様々な出来事を「事件」と呼ぶことがあります。

「刑事事件」と「民事事件」のそれぞれの意味

刑事事件

 刑事事件とは、犯罪行為が行われたと疑われる場合に、国家(警察官・検察官)が犯人を処罰するために捜査し、裁判を行う事件です。

 具体的には、窃盗、傷害、殺人、詐欺、横領、麻薬密売など、刑法に規定されている犯罪行為に関する事件が刑事事件となります。

 刑事事件では、国家が公訴権と呼ばれる権利に基づいて捜査を行い、起訴されると裁判で審理されます。有罪判決が下された場合は、刑罰が科されます(場合によっては、刑務所に入ることになります。)。

民事事件

 民事事件とは、個人同士または法人(会社)同士の間に起こる紛争を解決するために裁判所で行われる事件です。

具体的には、契約違反、損害賠償請求、離婚、相続、不動産登記など、民法や商法など の法律に関する紛争が民事事件となります。

 民事事件では、当事者自身が裁判所に訴えを起こし、裁判で審理されます。判決によって、勝訴した当事者は、敗訴した当事者に対して、金銭の支払いや物の引き渡しなどを請求することができます。

「事件」という言葉は、日常生活では様々な意味で使われますが、法的な文脈では主に刑事事件と民事事件を指します。

  • 刑事事件: 国家が犯罪行為の犯人を処罰するために捜査し、裁判を行う事件
  • 民事事件: 個人同士または法人同士の間に起こる紛争を解決するために裁判所で行われる事件

それぞれの事件には、捜査機関や裁判所、当事者、法律などが異なり、異なる手続きで処理されます。

事件に関する詳細は、弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

刑事事件と民事事件の違いとは?

刑事事件と民事事件は、目的、当事者、手続き、結果など、様々な点で大きく異なります。以下では、それぞれの違いについて詳しく説明します。

性質や手続きの違い

項目刑事事件民事事件
目的犯罪行為の犯人を処罰し、社会の秩序を守る個人同士または法人(会社)同士の紛争を解決し、権利関係を確定する
当事者国家 (検察官)  対  弁護人・被告人原告(個人) 対 被告(個人)
手続き捜査、起訴、裁判調停、審判、訴訟、判決
結果有罪判決:刑罰を科す勝訴判決:金銭の支払や物の引き渡しなど
証拠犯罪行為があったことを裏付ける証拠 (客観的な証拠が重要)権利関係を裏付ける証拠 (当事者の主張や証拠に基づく)
負担国家 (捜査機関) が証拠収集を行う当事者がそれぞれ証拠収集を行う
上訴控訴、上告控訴、上告
再審再審請求再審請求

刑事事件と民事事件は、上記以外にも様々な点で異なっています。

  • 刑事事件は、公序良俗を守るために国家が介入する事件です。一方、民事事件は、私人間の権利関係に関する紛争を解決するための事件です。
  • 刑事事件では、真実の発見が重視されます。一方、民事事件では、当事者の主張に基づいて判決が下されます。
  • 刑事事件では、有罪判決が下されると、刑罰が科されます。一方、民事事件では、勝訴判決が下されると、金銭の支払や物の引き渡しなどの民事上の責任を負うことになります。
  • 刑事事件は、公開で行われることが多いです。一方、民事事件は、その多くの時間が、弁論準備手続という争点整理手続に時間を使われるので、非公開で行われることが多いです。

それぞれの事件の特徴を理解することは、法的な問題を考える上でも重要です。

複雑なケースと解説

刑事事件と民事事件は、それぞれ異なる目的や手続きを持つ独立した事件ですが、相互に関連したり、一方がもう一方に影響を与えたりすることがあります。以下では、刑事事件と民事事件の複雑なケースについて、2つの側面から詳しく説明します。

刑事事件と民事事件の関わり

同一の事実が、刑事事件と民事事件の両方で問題となることがあります。

  • 例: 交通事故が発生し、加害者が刑事罰の対象となる一方、被害者は民事上の損害賠償請求を行う

このような場合、刑事事件と民事事件は密接に関連しており、証拠や証言を共有したり、判決結果が互いに影響を与えたりすることがあります。

民事事件の事実が刑事事件に影響を与える場合

民事事件で明らかにされた事実が、刑事事件に影響を与える場合があります。

  • 例: 民事訴訟で偽証が発覚し、それが刑事事件の証拠として認められる

このような場合、民事事件で得られた証拠が、刑事事件の捜査や裁判に利用される可能性があります。

両方が問題となる場合の深堀り

刑事事件と民事事件が両方とも問題となる場合、以下のような点が重要になります。

  • 証拠: 刑事事件と民事事件では、証拠の収集方法や評価基準が異なる場合があります。そのため、両方の事件で使えるように、証拠を慎重に収集する必要があります。
  • 手続: 刑事事件と民事事件では、手続がそれぞれ独立して進められます。そのため、それぞれの事件で必要な手続を理解し、適切に対応する必要があります。
  • 判決: 刑事事件と民事事件では、判決がそれぞれ独立して下されます。そのため、両方の判決の整合性を考慮する必要があります。

刑事事件と民事事件が両方とも問題となる場合、それぞれの事件の特徴を理解し、慎重に対応することが重要です。

複雑なケースについては、弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

まとめ

 今回の記事では、「民事事件」と「刑事事件」の違いについて詳しく解説しました。両者は法的な性質や手続きが異なるため、その違いを理解することは重要です。刑事事件は犯罪行為に対する公権力による処罰を扱い、一方、民事事件は個人や法人との民間の紛争を解決するものです。両者の性質や目的を把握することで、法律の世界がより理解しやすくなるでしょう。

さらに、刑事事件と民事事件が交錯するケースもあります。このような複雑な事件では、法的な知識や専門家の助言が不可欠です。事件ごとに適切な対応をするためには、専門家のアドバイスを受けることが重要です。また、自らの権利や責任を理解し、的確な判断をすることも大切です。

今後、法的なトラブルに巻き込まれた際には、本記事で学んだ知識を活かして適切な対応をすることができるでしょう。法律の世界は複雑ですが、基本的な概念を押さえることで自らを守ることができます。刑事事件と民事事件の違いを理解し、法的トラブルに備える知識を身につけていきましょう。

この記事を監修した弁護士

代表弁護士 平田裕也(ひらた ゆうや)

所属弁護士が150名程度いる大手法律事務所にて、約2年間にわたり支店長を務め、現在に至る。 大手法律事務所所属時代には、主として不貞慰謝料請求、債務整理及び交通事故の分野に関して,通算1000件を超える面談を行い、さまざまな悩みを抱えられている方々を法的にサポート。 その他弁護士業務以外にも、株式会社の取締役を務めるなど、自ら会社経営に携わっているため、企業法務及び労働問題(企業側)にも精通している。

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