離婚後に養育費を払わない元配偶者への対処法|法的手段から強制執行までの完全ガイド
離婚時に養育費の取り決めをしたにもかかわらず、元配偶者が支払いを止めてしまった。このような状況に直面している方は決して少なくありません。厚生労働省の調査によれば、養育費を現在も受け取っている母子世帯は約24%にとどまり、実に7割以上が養育費を受け取れていないという現実があります。
養育費の不払いは、子どもの生活に直接影響を与える深刻な問題です。「相手が払ってくれない」「連絡しても無視される」「勤務先が分からなくなった」といった悩みを抱えながら、どう対処すればいいのか分からず、泣き寝入りしてしまうケースも多く見られます。
しかし、養育費は子どもの権利であり、支払い義務者が勝手に止めることは許されません。法律は、養育費を確実に回収するための様々な手段を用意しています。裁判所を通じた履行勧告、給与の差し押さえ、預金口座の凍結など、支払いを強制する方法が存在します。
この記事では、養育費を払わない元配偶者に対して、具体的にどのような対処ができるのか、段階を追って詳しく解説していきます。まずは穏やかな催促から始め、それでも支払われない場合の法的手段、最終的な強制執行の方法まで、実践的な情報をお届けします。
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養育費が払われない理由と心理
養育費の不払いには様々な理由があります。相手の心理を理解することで、適切な対処法が見えてきます。
経済的困窮による不払い
最も多い理由の一つが、支払い義務者の経済状況の悪化です。離婚後に失業した、転職して収入が大幅に減った、病気で働けなくなったといったケースでは、本人に支払う意思があっても、実際には支払えない状況に陥ります。
この場合、義務者自身も苦しい立場にあり、養育費の減額を申し立てるべきところ、手続きの方法が分からず、そのまま支払いを止めてしまうことがあります。本来であれば、収入が減った時点で家庭裁判所に減額調停を申し立て、正式に金額を見直すべきなのですが、その知識がないために不払いという結果になるのです。
ただし、本当に支払い能力がないのか、それとも単に優先順位を下げているだけなのかは、慎重に見極める必要があります。新しい車を買った、趣味にお金を使っている、再婚して新しい家族との生活を優先しているといった場合は、支払い能力があるにもかかわらず払わないという悪質なケースです。
元配偶者への感情的な対立
離婚時の対立や恨みが尾を引き、「あの人にお金を渡したくない」という感情から養育費を止めるケースもあります。養育費は子どものためのお金であり、元配偶者への慰謝料や財産分与とは全く異なるものですが、この区別がついていない人も少なくありません。
特に、離婚原因が相手の不倫や浮気だった場合、「裏切られた自分が、なぜお金を払い続けなければならないのか」という怒りから、養育費の支払いを拒否することがあります。また、離婚後に元配偶者が再婚した場合、「新しい夫がいるのだから、そちらで面倒を見るべきだ」と考えて支払いを止めることもあります。
こうした感情的な理由による不払いは、子どもへの影響を考えていない身勝手な行為です。養育費は親としての責任であり、元配偶者への感情とは切り離して考えるべきものです。
子どもとの関係性の希薄化
離婚後、子どもと会う機会が減り、親としての実感が薄れることで、養育費の支払い意欲も低下するケースがあります。特に、面会交流が実施されていない場合、子どもの成長を実感できず、「自分は親ではない」という感覚に陥ることがあります。
「会わせてもらえないのに、なぜお金だけ払わなければならないのか」という不満から、養育費の支払いを止める義務者もいます。ただし、法律上、養育費の支払い義務と面会交流の権利は別々のものであり、面会できないことを理由に養育費を止めることは認められません。
逆に、新しい家族ができ、そちらに愛情が向いてしまい、前の結婚での子どもへの関心が薄れることもあります。再婚して新しい子どもが生まれると、そちらを優先してしまい、養育費の支払いが滞るケースは珍しくありません。
単なる無責任・忘却
特に深い理由もなく、単純に払わなくなるケースもあります。最初の数ヶ月は支払っていたものの、徐々に面倒になり、自然消滅的に止めてしまうパターンです。
振込を忘れていた、口座の残高不足で引き落とされなかった、といった単純なミスから始まり、そのまま放置してしまうこともあります。催促されなければ「このままでいいか」と考え、支払い義務があることすら忘れてしまう無責任な義務者も存在します。
また、離婚から時間が経つにつれ、養育費を払っていること自体を忘れてしまう人もいます。数年経過すると、離婚したこと自体が遠い過去の出来事のように感じられ、養育費の存在が意識から消えてしまうのです。
支払いが止まった時の初期対応
養育費の支払いが止まったら、まずは冷静に状況を確認し、段階的に対処していきましょう。
支払い状況の正確な記録
まず、いつから支払いが止まったのか、これまでどのくらいの頻度で支払われていたのか、未払い額の総額はいくらなのかを正確に記録します。通帳のコピー、振込記録、メールやLINEでのやり取りなど、証拠となる資料を整理しておきましょう。
支払いが不定期だった場合は、過去の入金記録を遡って確認します。「今月は5万円、先月は3万円、その前は1ヶ月飛んで2万円」というように、実際の入金額と日付を時系列で整理することで、不払いの実態が明確になります。
この記録は、後に裁判所に申し立てをする際の重要な証拠になります。「だいたい3ヶ月払われていない」という曖昧な記憶ではなく、「令和○年○月分から令和○年○月分まで、合計○万円が未払い」と具体的に示せることが重要です。
穏やかな催促から始める
記録を確認したら、まずは相手に連絡を取り、穏やかに支払いを促します。電話、メール、LINEなど、相手が応答しやすい方法を選びましょう。最初から強い口調で責めるのではなく、「今月分の養育費が振り込まれていないようですが、何かありましたか」と確認するトーンが効果的です。
単純な振込忘れや、口座トラブルの可能性もあるため、最初は相手を追い詰めないことが大切です。敵対的な態度を取ると、相手も防御的になり、話し合いが難しくなります。「子どもの学費が必要な時期なので、困っています」と具体的な事情を伝えることで、相手の良心に訴えることも有効です。
連絡する際は、日時と内容を必ず記録しておきます。「○月○日に電話で催促したが応答なし」「○月○日にメールで催促し、『来週払う』と返信があった」といった記録が、後の手続きで役立ちます。
書面での正式な請求
電話やメールでの催促に応じない場合は、書面で正式に請求します。普通郵便でも構いませんが、より効果的なのは内容証明郵便です。内容証明郵便は、いつ、誰が、誰に、どんな内容の文書を送ったかを郵便局が証明してくれるサービスです。
内容証明郵便には、未払い額の具体的な金額、支払期限、支払い方法を明記します。「令和○年○月分から令和○年○月分までの養育費合計○万円を、令和○年○月○日までに、以下の口座に振り込んでください」と具体的に書きます。
さらに、「期日までに支払いがない場合は、法的手続きを取らざるを得ません」という一文を加えることで、こちらの本気度を示すことができます。ただし、脅迫的な表現は避け、あくまで事実を淡々と伝える文面にします。
内容証明郵便の費用は、1,500円程度です。弁護士に依頼せず、自分で作成して送ることも可能です。書式は郵便局のウェブサイトに掲載されており、誰でも利用できます。
相手の現状把握
相手が支払わない理由を把握することも重要です。本当に経済的に困窮しているのか、単に優先順位を下げているだけなのか、状況によって取るべき対応が変わります。
相手のSNSをチェックすることで、生活状況がある程度分かることもあります。頻繁に外食や旅行をしている、高級品を購入している様子があれば、支払い能力があるのに払っていない証拠になります。ただし、SNSの情報を直接証拠として使うことは難しいため、あくまで参考程度に考えましょう。
共通の知人がいる場合は、さりげなく近況を尋ねることで、転職や病気などの情報が得られることもあります。ただし、知人を通じて圧力をかけるような行為は避けるべきです。あくまで情報収集にとどめ、直接的な催促は当事者間で行うのが原則です。
家庭裁判所を通じた対処方法
穏やかな催促でも支払われない場合は、家庭裁判所の制度を利用します。裁判所を通じた手続きは、個人の催促より強い効力があります。
履行勧告の申立て
履行勧告とは、家庭裁判所が養育費の支払いを勧告してくれる制度です。調停調書や審判書、公正証書で養育費が決まっている場合に利用できます。申立ては無料で、書類も簡単です。
履行勧告の申立書は、裁判所のウェブサイトからダウンロードできます。未払いの期間と金額、相手の連絡先などを記入して提出するだけです。申立てを受けた裁判所は、義務者に連絡を取り、支払いを勧告します。
履行勧告には強制力はありませんが、裁判所からの連絡という重みがあるため、これをきっかけに支払いを再開する義務者もいます。特に、公務員や大企業に勤めている場合、裁判所から連絡が来ることを嫌がり、支払いに応じることが多いです。
履行勧告は、何度でも無料で申し立てられます。一度で効果がなくても、繰り返し申し立てることで、相手にプレッシャーを与え続けることができます。
履行命令の申立て
履行勧告でも支払われない場合は、履行命令を申し立てることができます。履行命令は、履行勧告より強い効力を持ち、裁判所が正式に支払いを命じる手続きです。
履行命令には、若干の費用(数百円程度の収入印紙と郵便切手)がかかりますが、それでも数千円以内で済みます。履行命令が出されると、義務者は裁判所に呼び出され、支払わない理由を説明する必要があります。
履行命令に従わない場合、10万円以下の過料(罰金)が科される可能性があります。ただし、実際に過料が科されるケースは少なく、あくまで心理的なプレッシャーとしての効果が大きいのが実情です。
それでも、裁判所から正式に命令が出るということは、義務者に「これ以上逃げられない」という認識を持たせる効果があります。特に、社会的地位を気にする人には有効です。
養育費請求調停の申立て
そもそも養育費の取り決めを口約束や私的な文書だけで済ませていた場合、まずは調停を申し立てて、正式に養育費を決める必要があります。また、既に取り決めがあっても、長期間不払いが続いている場合は、改めて調停で話し合うことも有効です。
調停では、調停委員が間に入り、双方の事情を聞いた上で、現実的な解決策を提案してくれます。義務者が本当に経済的に困窮している場合は、減額も含めて現実的な金額を再設定することで、支払いが再開されることもあります。
調停で合意に至れば、調停調書が作成されます。この調停調書には強制執行力があるため、再び不払いになった場合、直ちに強制執行の手続きに入れます。
調停の申立費用は、子ども1人につき1,200円の収入印紙と、数百円分の郵便切手です。弁護士を立てなくても、自分で申し立てることができます。
審判への移行
調停でも合意に至らない場合、手続きは審判に移行します。審判では、裁判官が双方の主張と証拠を検討し、養育費の金額を決定します。審判の結果には法的拘束力があり、従わなければ強制執行の対象になります。
審判では、源泉徴収票や給与明細などの収入証明、子どもの教育費や医療費の領収書など、客観的な証拠が重要になります。感情的な主張ではなく、事実とデータに基づいた主張が求められます。
審判の結果に不服がある場合は、2週間以内に抗告(不服申立て)ができます。ただし、抗告が認められるのは、審判に重大な誤りがある場合に限られ、単に金額に不満があるという理由では認められません。
強制執行による回収方法
裁判所の勧告や命令でも支払われない場合、最終手段として強制執行を行います。強制執行は、相手の意思に関係なく、財産から養育費を回収する手続きです。
給与の差し押さえ
最も効果的な強制執行が、給与の差し押さえです。相手の勤務先が分かっていれば、裁判所を通じて勤務先に差し押さえ命令を送り、給与から直接養育費を天引きしてもらいます。
養育費の場合、通常の債権と異なり、給与の最大2分の1まで差し押さえることができます。一般的な債権では4分の1までしか差し押さえられないため、養育費は優遇されているのです。これは、子どもの生活を守るための特別な措置です。
給与の差し押さえは、一度手続きをすれば、毎月自動的に継続されます。義務者が退職しない限り、安定して養育費を回収できるため、最も確実な方法といえます。
ただし、給与の差し押さえは、勤務先に養育費の不払いが知られることになります。これにより、義務者の職場での信用が低下する可能性があり、それを嫌がって支払いを再開するケースもあります。
預金口座の差し押さえ
相手の銀行口座が分かっている場合、預金を差し押さえることもできます。給与の差し押さえと異なり、預金の差し押さえは、その時点で口座にある金額しか回収できません。
複数の銀行に口座を持っている可能性があるため、できるだけ多くの口座を特定することが重要です。離婚前に使っていた銀行、給与振込先の銀行、自宅近くの銀行などを推測し、申立てを行います。
預金の差し押さえは、口座に十分な残高がなければ効果がありません。給料日直後を狙って差し押さえの申立てをするなど、タイミングも重要です。
差し押さえの申立てには、弁護士に依頼することが一般的ですが、自分で行うことも可能です。ただし、手続きが複雑なため、専門家のサポートを受けることをおすすめします。
その他の財産の差し押さえ
給与や預金以外にも、差し押さえの対象となる財産があります。不動産、自動車、株式、生命保険の解約返戻金などが該当します。
不動産の差し押さえは、最終的に競売にかけて換価し、その代金から養育費を回収します。ただし、不動産に住宅ローンが残っている場合、回収できる金額は限られます。また、競売には時間がかかるため、即効性は期待できません。
自動車の差し押さえは、比較的短期間で換価できますが、業務用の車は差し押さえが制限されることがあります。また、ローンが残っている車は、ローン会社の所有物であるため、差し押さえの対象にならないことがあります。
株式や投資信託などの有価証券も差し押さえの対象です。証券会社に口座があることが分かっていれば、その口座を差し押さえることができます。
強制執行の費用と手続き
強制執行には、費用がかかります。申立手数料として4,000円程度の収入印紙、郵便切手代、弁護士に依頼する場合は弁護士費用が必要です。弁護士費用は、20万円から50万円程度が相場ですが、法テラスの民事法律扶助を利用すれば、費用を抑えることができます。
強制執行の申立てには、債務名義(調停調書、審判書、公正証書など)が必要です。これらの書類がない場合は、まず裁判所で養育費を決めてもらう手続きから始める必要があります。
強制執行の申立ては、義務者の住所地を管轄する地方裁判所に行います。給与の差し押さえの場合は、勤務先の所在地を管轄する裁判所でも可能です。
申立てから実際に差し押さえが実行されるまで、1ヶ月から2ヶ月程度かかります。この間に義務者が退職したり、預金を引き出したりする可能性もあるため、できるだけ迅速に手続きを進めることが重要です。
養育費を確実に受け取り続けるための予防策
一度不払いを経験したら、二度と同じ状況を繰り返さないための対策が必要です。また、これから離婚する方は、最初から不払いを防ぐ仕組みを作っておくことが大切です。
必ず強制執行認諾文言付き公正証書を作成する
離婚時に養育費を取り決める際は、必ず公正証書にしましょう。特に重要なのが「強制執行認諾文言」を入れることです。この文言があれば、不払いの際に、裁判を経ずに直ちに強制執行ができます。
公正証書の作成費用は数万円程度ですが、将来のトラブルを防ぐ保険として考えれば、決して高くありません。公証役場に予約を取り、必要書類(離婚協議書の案、戸籍謄本、印鑑証明書など)を持参すれば、当日中に作成できます。
公正証書には、養育費の金額、支払日、支払方法、支払期限を具体的に記載します。「子どもが成人するまで」ではなく、「20歳に達した後の最初の3月まで」というように、曖昧さのない表現にすることが重要です。
養育費保証サービスの利用
最近では、養育費の保証サービスを提供する民間企業も登場しています。これは、義務者が支払わなくなった場合、保証会社が立て替えて支払ってくれるサービスです。
保証サービスを利用するには、月額数千円の保証料がかかりますが、不払いのリスクを考えれば、検討する価値があります。保証会社は、立て替えた分を義務者に請求する手続きも代行してくれるため、自分で催促する精神的負担も軽減されます。
ただし、保証サービスには審査があり、義務者の収入状況や信用情報によっては利用できないこともあります。また、保証される金額や期間にも制限があるため、契約内容をよく確認する必要があります。
定期的な連絡と関係維持
離婚後も、義務者と子どもとの関係を維持することは、養育費の継続的な支払いにつながります。面会交流を適切に実施し、子どもの成長を実感してもらうことで、親としての責任感を保つことができます。
定期的に子どもの写真や学校の様子を送ることも効果的です。子どもが元気に育っている姿を見ることで、「自分の支払っている養育費が役立っている」と実感でき、支払い意欲が維持されます。
ただし、過度に親しくする必要はありません。あくまで子どものための関係であり、元配偶者との個人的な関係を復活させる必要はありません。適度な距離を保ちながら、子どもを中心とした関係を続けることが理想です。
自治体の支援制度の活用
養育費の不払いに対しては、自治体が支援制度を設けている場合があります。養育費の立て替え払い、弁護士費用の補助、相談窓口の設置など、地域によって様々な支援があります。
特に、ひとり親家庭への支援として、養育費の取り決めや回収を支援する事業を行っている自治体が増えています。弁護士や司法書士による無料相談会、公正証書作成費用の補助、強制執行の手続き支援などが利用できます。
お住まいの市区町村の福祉課やひとり親支援窓口に問い合わせることで、利用できる制度が分かります。知らずに利用していない方も多いため、一度確認してみることをおすすめします。
児童扶養手当(母子手当)を受給している場合、養育費の一部は収入として計算されますが、全額が収入認定されるわけではありません。養育費を受け取ることで手当が大幅に減ることはないため、諦めずに請求することが大切です。
早めの専門家相談
養育費の不払いは、時間が経つほど回収が難しくなります。「そのうち払ってくれるだろう」と期待して待つのではなく、2ヶ月から3ヶ月不払いが続いた時点で、専門家に相談することをおすすめします。
弁護士、司法書士、家庭裁判所の相談窓口、自治体の法律相談など、無料で相談できる場所は多数あります。最初から費用をかける必要はなく、まずは無料相談で状況を説明し、取るべき手段を確認しましょう。
法テラスでは、収入が一定以下の方を対象に、無料の法律相談や、弁護士費用の立て替え制度を提供しています。経済的に余裕がない方でも、専門家のサポートを受けることができます。
早期に適切な対応を取ることで、未払い額が膨らむ前に解決できる可能性が高まります。「どうせ払ってくれない」と諦めず、子どもの権利を守るために行動することが大切です。
まとめ
養育費を払わない元配偶者への対処法は、段階的に進めることが基本です。まずは穏やかな催促から始め、応じない場合は内容証明郵便で正式に請求します。それでも支払われない場合は、家庭裁判所の履行勧告や履行命令を利用し、最終的には強制執行によって回収します。
特に効果的なのが、給与の差し押さえです。養育費の場合、給与の最大2分の1まで差し押さえが可能であり、毎月継続的に回収できるため、確実性が高い方法です。ただし、強制執行には債務名義(調停調書、審判書、公正証書など)が必要なため、離婚時には必ず正式な取り決めをしておくことが重要です。
養育費の不払いは、子どもの生活に直接影響する深刻な問題です。泣き寝入りせず、法律が用意している様々な手段を活用して、子どもの権利を守りましょう。この記事が、養育費の不払いに悩む方の助けになれば幸いです。
この記事を監修した弁護士
代表弁護士 平田裕也(ひらた ゆうや)
所属弁護士が150名程度いる大手法律事務所にて、約2年間にわたり支店長を務め、現在に至る。 大手法律事務所所属時代には、主として不貞慰謝料請求、債務整理及び交通事故の分野に関して,通算1000件を超える面談を行い、さまざまな悩みを抱えられている方々を法的にサポート。 その他弁護士業務以外にも、株式会社の取締役を務めるなど、自ら会社経営に携わっているため、企業法務及び労働問題(企業側)にも精通している。