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新養育費算定表が高すぎると感じる方へ|適正な負担範囲と実際の対処法を解説

2026.02.13 弁護士コラム

2019年12月に養育費算定表が改定され、多くのケースで従来より月額1万円から2万円程度の増額となりました。この改定により、養育費を支払う側(義務者)からは「新算定表の金額が高すぎて払えない」「自分の生活が成り立たない」「算定表通りに払うと、子どもより自分の生活水準が低くなる」といった声が聞かれます。

確かに、新算定表による養育費は、義務者の収入に対してかなりの割合を占めることがあります。年収400万円で子ども2人の場合、月額8万円から10万円程度となり、手取り収入の3分の1近くを養育費に充てることになります。自分も生活費、家賃、税金、社会保険料などを支払わなければならない中で、この金額を毎月払い続けることは、決して楽ではありません。

しかし、養育費算定表は、統計データや生活費の実態調査に基づいて専門家が作成したものであり、一定の合理性を持っています。「高すぎる」と感じる背景には、算定表の仕組みへの理解不足、自分の収入の正確な把握不足、または実際に特別な事情があって標準的な金額では対応できないケースなど、様々な理由があります。

この記事では、新養育費算定表の金額が「高すぎる」と感じる方に向けて、算定表がどのような考え方で作られているのか、なぜその金額になるのか、そして実際に支払いが困難な場合にどのような対処法があるのかを、詳しく解説していきます。

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養育費算定表の基本的な考え方

まず、養育費算定表がどのような原理で作られているのかを理解することが重要です。

生活保持義務という原則

養育費は、親が子どもに対して負う「生活保持義務」に基づいて支払われます。生活保持義務とは、自分の生活を保持するのと同じレベルで、相手の生活も保持する義務のことです。

これは通常の扶養義務(「生活扶助義務」)とは異なります。生活扶助義務は「自分の生活に余裕があれば助ける」というレベルですが、生活保持義務は「自分の生活水準を下げてでも、相手に同等の生活をさせる」というレベルです。つまり、親は自分が食べるものと同じレベルの食事を子どもに与える義務があり、自分が住む家と同等の住環境を子どもに提供する義務があるのです。

この原則から導かれるのは、「養育費は余裕があれば払うもの」ではなく、「自分の生活を切り詰めてでも払うべきもの」という考え方です。したがって、養育費の金額が自分の収入に対してかなりの割合を占めることは、制度上、想定されていることなのです。

標準的生活費の配分という仕組み

養育費算定表は、義務者の収入から「標準的生活費」を算出し、それを親と子どもで配分するという考え方で作られています。

標準的生活費とは、一定の収入がある人が、通常の生活を送るために必要な費用のことです。これは統計データに基づいて算出されており、収入に応じて変動します。年収300万円の人と年収1000万円の人では、当然生活水準が異なり、必要な生活費も変わります。

この標準的生活費を、大人と子どもの「生活費指数」に応じて配分します。生活費指数は、大人を100とした場合、14歳以下の子どもは55、15歳以上の子どもは90とされています。つまり、15歳以上の子どもは大人とほぼ同じくらいの生活費がかかると考えられているのです。

例えば、義務者一人の標準的生活費が月30万円で、14歳以下の子どもが1人いる場合を考えます。生活費指数の合計は155(大人100+子ども55)であり、そのうち子どもの割合は55/155=約35%です。したがって、30万円の約35%である約10.5万円が子どもの生活費となります。

ただし、実際には、権利者(養育費を受け取る側)の収入も考慮されるため、計算はさらに複雑になります。権利者も収入があれば、その収入から子どもの生活費を一部負担できるため、義務者の負担額は減ります。

2019年改定での変更点

2019年の改定では、算定表の金額が全体的に引き上げられました。これは、2003年に元の算定表が作成されてから16年が経過し、その間に様々な社会経済状況が変化したためです。

消費税が5%から8%、そして10%へと段階的に引き上げられ、日常的な買い物から教育費まで、子育てにかかる実質的な負担が増加しました。大学の授業料も上昇し、高校無償化が進んだ一方で、大学進学率の上昇により高等教育費の負担が増えています。また、スマートフォンやタブレットなど、2003年時点では想定されていなかった支出も、現代では子どもの生活に必要なものとなっています。

これらの変化を反映して、新算定表では従来より高い金額が設定されました。ただし、これは「恣意的に金額を上げた」のではなく、「実際の生活費の上昇に合わせて調整した」というのが正確な理解です。

算定表は最低限の基準

重要なのは、算定表の金額は「標準的なケースでの最低限の金額」と位置づけられているという点です。つまり、特別な事情がなければこの金額が基準となりますが、子どもに特別な教育費や医療費がかかる場合は、この金額に上乗せされることもあります。

逆に言えば、算定表の金額は「すでに最低限」であり、これを下回る金額は、特別な事情がない限り、子どもの健全な成長に必要な費用を確保できないと考えられています。「高すぎる」と感じても、それが実際には「子どもが普通に生活するために必要な金額」である可能性が高いのです。

「高すぎる」と感じる具体的な理由

なぜ新算定表の金額が「高すぎる」と感じられるのか、その理由を分析してみましょう。

手取り収入との混同

最も多い誤解は、算定表で使用する「年収」と「手取り収入」を混同しているケースです。算定表で使用する年収は、税込の総収入(額面)です。給与所得者の場合、源泉徴収票の「支払金額」欄に記載されている金額を使います。

例えば、源泉徴収票に「年収500万円」と記載されていても、そこから所得税、住民税、社会保険料などが引かれるため、実際に手元に入る金額(手取り)は年間400万円程度、月額にすると約33万円になります。

算定表で「年収500万円、子ども1人(14歳以下)」の場合の養育費が月6万円から8万円となると、手取り月33万円から8万円を払うことになり、残りは25万円です。ここからさらに家賃、光熱費、食費、通信費などを払うと、余裕がないと感じるのは当然です。

しかし、算定表はこの「手取りから税金や社会保険料が引かれる」という点も考慮した上で計算されています。年収500万円の人の標準的生活費を算出する際、税金や社会保険料の負担も織り込み済みなのです。つまり、「税金を払った後の手取りからさらに養育費を払うと苦しい」というのは、誤解に基づく不満である可能性があります。

自分の生活水準との比較

「養育費を払うと、子どもより自分の生活水準が低くなる」と感じる方もいます。例えば、月8万円の養育費を払い、自分は月7万円のアパートに住んで質素な生活をしているのに、元配偶者と子どもは実家に住んで裕福に暮らしているように見える、といったケースです。

しかし、養育費の金額は「権利者がどのような生活をしているか」ではなく、「義務者の収入に応じて子どもが受けるべき生活水準」で決まります。権利者が実家の援助を受けていたとしても、それは子どもにとって幸運なことであり、義務者の養育費を減らす理由にはなりません。

また、「自分の生活水準が低い」と感じるのは、離婚により世帯が2つに分かれ、それぞれが独立して生活費を負担する必要が生じたためです。婚姻中は1つの世帯で住居費や光熱費を共有できましたが、離婚後は義務者も権利者もそれぞれが家賃や光熱費を払う必要があり、全体としての経済効率が悪化します。これは離婚に伴う避けられないコストであり、養育費が高いことが原因ではありません。

再婚や新しい扶養家族の存在

義務者が再婚し、新しい配偶者や子どもを扶養している場合、前の結婚の子どもへの養育費が「高すぎる」と感じることがあります。新しい家族も養う必要がある中で、前の子どもへの養育費を払い続けることは、確かに経済的に厳しいでしょう。

しかし、法律上、義務者は前の結婚の子どもに対しても、新しい家族に対しても、それぞれ扶養義務を負います。前の子どもへの義務が、再婚によって消えるわけではありません。両方の義務を同時に負うことになるため、義務者の経済的負担は重くなります。

この場合、養育費の減額が認められることもありますが、大幅な減額は難しいのが実情です。前の子どもの養育費が優先されるという考え方もあり、新しい家族ができたからといって、前の子どもへの責任が軽くなるわけではないためです。

算定表の金額範囲の上限適用

算定表は、多くの場合、一定の幅を持った金額範囲で示されています。例えば「4万円から6万円」といった形です。実務では、特別な事情がなければ中間値またはやや上限寄りの金額が採用されることが多いようです。

義務者としては「4万円から6万円なら、4万円でいいのでは」と思うかもしれませんが、権利者は「6万円が適切」と主張し、調停や審判では5万円や6万円で決まることがあります。この場合、「なぜ下限ではなく上限に近い金額になるのか」という不満が生じます。

ただし、範囲の中でどの金額を採用するかは、個別の事情によって決まります。義務者の収入が範囲内のどの位置にあるか、権利者の収入はどうか、子どもの年齢や必要性などが考慮されます。単純に「安い方がいい」という希望は通りません。

面会交流の制限との不公平感

養育費を払っているのに、子どもと会わせてもらえない、または面会交流が非常に制限されているという場合、「これだけ払っているのに会えないのは不公平」と感じることがあります。

しかし、養育費と面会交流は、法律上、別の問題です。養育費は子どもの権利であり、親が子どもに会えるかどうかに関わらず、支払う義務があります。逆に、面会交流を拒否されているからといって、養育費を払わなくてよいということにはなりません。

面会交流が不当に制限されている場合は、家庭裁判所に面会交流調停を申し立てて、適切な面会を実現すべきです。ただし、「養育費を払っているのだから会わせろ」という交換条件的な主張は、子どもの権利を軽視するものとして認められません。

本当に支払いが困難な場合の対処法

算定表の仕組みを理解した上で、それでも実際に支払いが困難な場合、どのような対処法があるのでしょうか。

自分の収入を正確に確認する

まず、算定表で使用している「年収」が正しいかを確認しましょう。給与所得者の場合、源泉徴収票の「支払金額」を使いますが、これには残業代や賞与も含まれます。

もし、離婚時に決めた養育費が、残業代を含めた高い年収を基準にしていて、その後、残業が減って収入が下がった場合は、減額の理由になります。また、転職や失業により収入が大幅に減少した場合も、事情の変更として減額を求めることができます。

逆に、実際の年収が算定表で想定している金額より低いのに、誤って高い年収を申告していた場合は、正しい金額で再計算すれば、養育費が下がる可能性があります。源泉徴収票や確定申告書を確認し、正確な年収を把握しましょう。

特別な支出を明確にする

算定表は標準的なケースを想定していますが、個別の事情によっては調整が必要な場合があります。例えば、以下のような特別な支出がある場合です。

義務者自身が病気や障害を抱えており、継続的な医療費がかかる場合、その支出は考慮される可能性があります。ただし、健康保険が適用される通常の医療費は標準的生活費に含まれると考えられているため、保険適用外の高額な治療費や、特別な療養費など、通常を超える支出であることを証明する必要があります。

また、義務者が親や兄弟など、他の扶養家族を抱えている場合も、考慮される可能性があります。例えば、高齢の親を扶養しており、介護費用を負担している場合などです。ただし、これも「扶養せざるを得ない事情」と「実際の負担額」を客観的に証明する必要があります。

住宅ローンについては、基本的には養育費の減額理由とは認められませんが、特別な事情がある場合は考慮されることもあります。ただし、「自分が住んでいる家のローン」は通常の住居費と考えられるため、減額理由にはなりにくいでしょう。

養育費減額調停の申立て

協議で減額に応じてもらえない場合、または連絡が取れない場合は、家庭裁判所に「養育費減額調停」を申し立てます。

調停では、以下のような点を主張します。まず、現在の自分の収入が離婚時と比べてどう変化したか、収入減少の理由は何か、今後回復の見込みはあるのかを説明します。また、現在の生活状況として、月々の収支の詳細、どのような支出があるか、どれだけの余裕があるか(またはないか)を示します。さらに、新しい扶養家族がいる場合は、その扶養の必要性と実際の負担額を説明します。

調停では、調停委員が双方の話を聞き、新しい算定表に基づいて適正な金額を提案してくれます。ただし、単に「払いたくない」「苦しい」という主張だけでは、減額は認められません。客観的な証拠(源泉徴収票、給与明細、家計簿、医療費の領収書など)を提出し、「実際に支払いが困難である」ことを証明する必要があります。

調停で合意に至らない場合は、審判に移行し、裁判官が判断します。審判では、より厳格に証拠が評価され、法律的な判断が下されます。

支払方法の調整

金額の減額が難しい場合でも、支払方法を調整することで負担を軽減できることがあります。

例えば、毎月定額を払うのではなく、ボーナス月に多めに払い、通常月は少なめにするという方法です。ボーナスが年2回ある場合、ボーナス月にそれぞれ10万円ずつ払い、通常月は5万円とする、といった調整です。年間の総額は変わりませんが、月々の負担感は軽減されます。

また、一時的な収入減少(失業や病気による休職など)の場合、一定期間だけ減額し、回復後に元の金額に戻すという取り決めもできます。例えば、「失業期間中は月3万円とし、再就職後は元の月8万円に戻す」といった調整です。

これらの調整は、権利者の合意が必要です。権利者も子どもの生活があるため、急な減額は困難ですが、「一時的な措置」として理解してもらえれば、柔軟に対応してくれることもあります。誠実に状況を説明し、「払う意思はあるが、今は困難」という姿勢を示すことが重要です。

生活の見直し

養育費を払うために、自分の生活を見直すことも必要です。これは「我慢しろ」という意味ではなく、本当に必要な支出と削減できる支出を見極めるという意味です。

家計簿をつけて、月々の支出を可視化してみましょう。無駄な支出や、削減できる支出が見つかるかもしれません。例えば、使っていないサブスクリプションサービス、頻繁な外食、趣味や娯楽への過度な支出などです。

また、住居費を見直すことも検討に値します。家賃が収入に対して高すぎる場合、より安い物件への引っ越しを考えることも一つの選択肢です。ただし、引っ越し費用や新しい物件の初期費用がかかるため、長期的に見て本当に節約になるかを計算する必要があります。

通信費や保険料なども見直しの対象です。携帯電話を格安SIMに変える、不要な保険を解約するなど、固定費を削減することで、月々数千円から1万円程度の余裕が生まれることもあります。

減額が認められにくいケース

一方、以下のような場合は、減額は認められにくいと理解しておくべきです。

自己都合による収入減少

自分の意思で転職し、収入が下がった場合、減額は認められにくい傾向があります。特に、「養育費を払いたくないから、わざと収入が低い仕事に転職した」と疑われるような場合は、まず認められません。

ただし、病気や怪我でやむを得ず転職した、会社の倒産により転職せざるを得なかった、より安定した職を求めての転職であるなど、正当な理由がある場合は、考慮される可能性があります。転職の理由と必然性を説明できることが重要です。

また、「仕事を辞めて起業した」という場合も、起業直後で収入が不安定であることを理由に減額を求めても、認められにくいでしょう。起業は自己選択であり、そのリスクを子どもに転嫁することは適切でないと考えられるためです。

権利者の収入減少や困窮

逆に、権利者の収入が減少したり、生活が困窮している場合は、減額はさらに困難になります。子どもの生活に直結するため、義務者の負担を軽減する余地がないと判断されるためです。

例えば、権利者が病気で働けなくなった、権利者が失業したといった場合、むしろ増額を求められる可能性さえあります。子どもの生活を守ることが最優先されるため、義務者の「払うのが苦しい」という主張は、権利者の「子どもの生活が成り立たない」という主張に対して、弱い立場に置かれます。

単なる不満や感情的な理由

「元配偶者が嫌いだから払いたくない」「再婚相手が嫌がっている」「子どもに会わせてもらえないから払いたくない」といった、感情的な理由では減額は認められません。

養育費は子どもの権利であり、親の感情や都合によって左右されるべきものではないという原則が貫かれます。どんなに元配偶者を憎んでいても、子どもには何の責任もなく、子どもは適切な養育を受ける権利があります。

生活水準の維持を理由とする主張

「養育費を払うと、今の生活水準を維持できない」という理由での減額も、認められにくいでしょう。前述の通り、養育費は「余裕があれば払う」ものではなく、「自分の生活を切り詰めてでも払う」ものだからです。

「養育費を払うと、趣味や娯楽を楽しめない」「貯金ができない」「旅行に行けない」といった不満は、裁判所には響きません。子どもの基本的な生活を支えることが、親としての最優先の義務だからです。

長期的な視点で考える

最後に、養育費の支払いを長期的な視点で考えることの重要性について述べます。

子どもへの投資という考え方

養育費を「負担」としてだけ捉えるのではなく、「子どもへの投資」として捉え直すことも有効です。あなたが払っている養育費は、子どもの食事、衣服、教育、医療などに使われ、子どもの健全な成長を支えています。

子どもが将来、立派に成長し、社会で活躍するようになれば、それはあなたの誇りでもあります。養育費を通じて、あなたは子どもの将来に貢献しているのです。このような視点を持つことで、支払いに対する心理的な負担が軽減されることもあります。

支払期間は有限である

養育費の支払いは永遠に続くわけではありません。通常、子どもが20歳または大学卒業まで(22歳前後)で終了します。現在の負担が厳しくても、それは有限の期間です。

例えば、子どもが現在10歳で、20歳までの10年間、月8万円を払うとします。総額は960万円という大きな金額ですが、これは10年間に分散された負担です。住宅ローンなどと同じように、長期的な支払計画として捉えることもできます。

そして、支払いが終了した後は、その分の金額を自分の生活や老後資金に充てることができます。「今は苦しいが、あと○年で終わる」という見通しを持つことで、心理的な余裕が生まれることもあります。

子どもとの関係への影響

養育費を誠実に払い続けることは、子どもとの関係にも良い影響を与えます。子どもは、成長するにつれて、「お父さん(お母さん)が自分のために養育費を払ってくれている」ということを理解するようになります。

逆に、養育費を払わない、または渋々少額しか払わない親に対して、子どもは「自分は大切にされていない」と感じることがあります。将来、子どもが成人した後の関係にも影響する可能性があります。

養育費の支払いは、単なる法律上の義務ではなく、親としての責任と愛情を示す行為でもあります。この視点を持つことで、支払いに対する意味づけが変わるかもしれません。

法的リスクの回避

養育費を払わない、または大幅に減額して払った場合、法的なリスクがあります。権利者が家庭裁判所に履行勧告や履行命令を求めれば、裁判所から支払いを促されます。それでも払わなければ、給与や銀行口座の差し押さえという強制執行を受ける可能性があります。

給与の差し押さえを受けると、勤務先に養育費を払っていないことが知られてしまい、社会的な信用を失うこともあります。また、差し押さえには費用もかかり、結局は払わなければならない上に、余計な負担が増えることになります。

誠実に養育費を払い続けることは、このような法的リスクを回避し、社会的な信用を守ることにもつながります。

まとめ

新養育費算定表の金額が「高すぎる」と感じる方は少なくありませんが、算定表は統計データと専門家の知見に基づいて作成されており、一定の合理性を持っています。「高い」と感じる背景には、手取り収入との混同、算定表の仕組みへの理解不足、個別の事情などがあります。

養育費は「生活保持義務」に基づくものであり、自分の生活を切り詰めてでも払うべきものとされています。したがって、収入に対してかなりの割合を占めることは、制度上、想定されています。

ただし、実際に収入が大幅に減少したり、特別な支出があったりして、本当に支払いが困難な場合は、家庭裁判所に減額調停を申し立てることができます。客観的な証拠を示して「実際に支払いが困難である」ことを証明すれば、減額が認められる可能性があります。

一方、自己都合による収入減少、単なる不満や感情的な理由、生活水準の維持を理由とする主張などでは、減額は認められにくいと理解しておくべきです。

養育費の支払いは、子どもの健全な成長への投資であり、有限の期間の負担です。長期的な視点を持ち、子どもとの関係や法的リスクも考慮しながら、誠実に支払いを続けることが、親としての責任であり、最終的には自分自身のためにもなります。

本記事が、養育費の支払いに悩む方の理解と適切な対処の一助となれば幸いです。

この記事を監修した弁護士

代表弁護士 平田裕也(ひらた ゆうや)

所属弁護士が150名程度いる大手法律事務所にて、約2年間にわたり支店長を務め、現在に至る。 大手法律事務所所属時代には、主として不貞慰謝料請求、債務整理及び交通事故の分野に関して,通算1000件を超える面談を行い、さまざまな悩みを抱えられている方々を法的にサポート。 その他弁護士業務以外にも、株式会社の取締役を務めるなど、自ら会社経営に携わっているため、企業法務及び労働問題(企業側)にも精通している。

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