【現役弁護士が徹底解説!】 相手からの不当な慰謝料要求に立ち向かう方法
不倫が発覚し、相手から高額な慰謝料を請求された場合、多くの方は困惑し、不安を感じることでしょう。しかし、相手からの請求に安易に応じる必要はありません。
この記事では、相手からの不当かつ高額な慰謝料要求に対する対応策について、現役弁護士が徹底解説します。
不当な慰謝料要求に立ち向かう方法
. 不倫・不貞問題での慰謝料要求への対処方法
請求内容を冷静に確認する
まず、相手からの慰謝料請求内容を冷静に確認しましょう。
請求内容は以下の点を確認しましょう。
- 請求金額の妥当性::請求金額が妥当かどうかを判断します。一般的には、慰謝料の金額は、不倫関係の期間や程度、夫婦関係の状況、双方の収入や財産状況などを総合的に考慮して裁判所によって決められます。
- 請求理由:の妥当性:相手がどのような理由で慰謝料を請求しているのかを確認します。不貞・不倫関係があったことを示す証拠を本当に持っているのかどうかを確認しましょう。
- 根拠となる証拠:が強いものか:相手がどのような証拠に基づいて慰謝料を請求しているのかを確認します。メールやLINEのやり取り、ホテルの領収書、目撃証言などがあれば、証拠となる可能性があります。
請求内容が妥当かどうかを判断する
請求内容を確認したら、妥当かどうかを判断しましょう。
請求金額が高額すぎる場合や、請求理由に根拠がない場合などは、不当な請求である可能性があります。
証拠があるかどうかを確認する
相手が証拠を持っているかどうかを確認しましょう。
証拠がある場合は、不倫・不貞関係があったことを示す可能性があります。
弁護士に相談する
慰謝料請求の内容を確認したら、必ず弁護士に相談しましょう。
弁護士は、法律的なアドバイスをするだけでなく、相手との交渉や裁判手続きなども代行することができます。
弁護士に相談することのメリット
- スピーディーに裁判せずに、和解で早く問題を解決できる
- 弁護士が窓口となるため、精神的な負担を軽減できる
- 経済的な損失を最小限に抑えることができる
- 法的な権利を守ることができる
弁護士を選ぶポイント
- 経験・実績豊富な弁護士を選ぶ
- 堅苦しくない・相談しやすい弁護士を選ぶ
- 費用をHPなどで明確にしている弁護士を選ぶ
請求内容が不当であれば、毅然とした態度で拒否する
弁護士に相談した結果、請求内容が不当であることが判明した場合には、毅然とした態度で拒否しましょう。
相手の要求を正当に評価する
相手から不当かつ高額な慰謝料要求を受けた際、毅然とした対応することが重要です。まず、相手の要求を適切に評価することが必要です。要求された金額の妥当性を慎重に検討しましょう。裁判所の裁判例・裁判相場に基づく検討は極めて重要です。
要求された金額の妥当性を検討する
相手から請求された慰謝料の金額が妥当かどうかを検討しましょう。
慰謝料の金額は、以下の要素を総合的に考慮して裁判所によって決められます。
- 不倫・不貞関係の期間や程度: 不倫・不貞関係が長期間続いたり、程度が重篤な場合ほど、慰謝料の金額が高くなります。
- 夫婦関係の状況: 夫婦関係が良好だった場合ほど、慰謝料の金額が高くなります。
- 双方の収入や財産状況: 収入や財産が多いほど、支払う側の慰謝料の金額が高くなります。
過去の判例を参考にする
過去の判例を参考に、類似の事案における慰謝料の金額を確認しましょう。
裁判所のホームページなどで過去の判例を検索することができます。
請求された慰謝料への対応
支払いを拒否できるケース
以下のような場合には、慰謝料の支払いを拒否できる可能性があります。
- 不倫・不貞関係がなかった場合
- 肉体関係・性交渉がない(エッチしてない・セックスしてない)場合
- 不貞・不倫行為の事実が認められない場合
- キス、ハグ、手をつないだに過ぎない場合
- ビジネスホテル(≠ラブホテル)で共に就寝したに過ぎない場合
- 「愛してる」「好き」といったメール・LINEでのやり取りしかない場合
- 相手方宅に宿泊したに過ぎない場合
- 時効が成立している場合
- 夫婦関係がすでに破綻していた場合
- 相手が既婚者であることを知らなかった場合(指輪を付けてなかった、「結婚してない」と言われていた。)
- 明確な証拠がない場合
支払いを拒否する際の注意点
- なるべく書面で拒否する: 口頭で拒否するのではなく、書面で拒否しましょう。書面で拒否することで、証拠を残すことができます(電話による場合には、録音を残しておきましょう。)。
- 感情的に反論しない: 感情的に反論すると、相手を刺激してしまう可能性があります。冷静に、論理的に反論しましょう。
- 根拠を示す: 支払いを拒否する理由を明確に示しましょう。
弁護士に相談する
支払いを拒否するかどうかについては、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士は、個々の事案を分析した上で、適切なアドバイスをすることができます。
支払いを減額できるケース
以下のような場合には、慰謝料の支払いを減額できる可能性があります。
- 不倫・不貞関係の期間や回数が短かった場合
- 不貞行為の程度が軽微だった場合(挿入を伴わない性交渉など)
- 双方の収入や財産状況に差がある場合
- 支払い能力がない場合
- 相手にも落ち度があった場合
支払いを減額する際の注意点
- 減額の理由を明確にする: 支払いを減額する理由を明確に示しましょう。
- 証拠を集める: 減額の理由を裏付ける証拠を集めましょう。
- 弁護士に相談する: 支払いを減額する交渉は、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士に相談する
支払いを減額したい場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士は、減額交渉を代理で交渉したり、裁判で徹底的に争ったりすることができます。
まとめ
この記事では、不倫が発覚し、相手からの高額な慰謝料要求に困惑や不安を感じている方々に向けて、現役弁護士が慰謝料要求に立ち向かう方法を丁寧に解説しました。慰謝料要求に対して安易に応じる必要はないことを強調し、自分の権利や立場をしっかりと守ることの重要性を伝えています。
現役弁護士が示す方法やアドバイスを参考にすることで、相手からの不当な慰謝料要求にどう立ち向かえば良いのか、何に注意すべきかがより明確になることでしょう。慰謝料請求に関する法的知識や対応策を学び、冷静かつ的確に対処することが重要です。
不倫による慰謝料要求に直面した際には、パニックに陥ることなく、冷静に状況を把握し、適切な対応を取ることが大切です。現役弁護士のアドバイスを参考にしながら、自らの権利を守りながら問題解決に取り組んでいくことが、最良の道かもしれません。慰謝料要求に立ち向かう際には、冷静さと知識を武器に、しっかりと対処していきましょう。
この記事を監修した弁護士
代表弁護士 平田裕也(ひらた ゆうや)
所属弁護士が150名程度いる大手法律事務所にて、約2年間にわたり支店長を務め、現在に至る。 大手法律事務所所属時代には、主として不貞慰謝料請求、債務整理及び交通事故の分野に関して,通算1000件を超える面談を行い、さまざまな悩みを抱えられている方々を法的にサポート。 その他弁護士業務以外にも、株式会社の取締役を務めるなど、自ら会社経営に携わっているため、企業法務及び労働問題(企業側)にも精通している。
平田弁護士について