夫の不倫相手へ慰謝料請求|示談で300万円を受領
「支払う義務はない」→300万円
広島市南区の30代女性が、夫の不倫相手に対する慰謝料請求で示談により300万円を受領した解決事例です。
30代女性/広島市南区
事例を読むcolumn
弁護士コラム
夫婦の信頼関係を大きく揺るがす問題の一つに「不倫」があります。結婚生活を送る中でパートナーの浮気が発覚すると、大きなショックを受けるだけでなく、離婚や慰謝料問題へと発展するケースも少なくありません。特に時間が経過してから、「実は過去に不倫されていた」という事実を知った場合、いまからでも慰謝料が請求できるのか、どのように対処すべきか悩む方もいるでしょう。
本記事では、過去の不倫に関する慰謝料の基礎知識から、請求を検討する際に知っておきたい法的なポイントや注意点、証拠収集のコツなどを詳しく解説します。パートナーの裏切りを知ったとき、どのように行動するべきか悩んでいる方や、法律上の権利関係を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
弁護士に相談することで、解決への道筋が見えてきます。
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法律用語で「不貞行為」と呼ばれるものが、いわゆる「不倫」にあたります。一般的には配偶者のある人が、配偶者以外の異性と肉体関係をもつことを指し、法律上はこれが離婚請求や慰謝料請求の原因となります。結婚生活を続けるうえで不倫は、夫婦間の信頼関係を重大に損ない、精神的苦痛を与える行為だとみなされます。
慰謝料とは、精神的苦痛を被った側が加害行為を行った側に対して請求できる損害賠償金です。不倫の場合、浮気をされた配偶者が精神的苦痛を受けるため、その苦痛に対する金銭的補償を請求することが認められています。ただし、実際に請求できるかどうか、また請求が認められる金額は様々な要因で変わります。
一般的に、不倫が現在進行形であろうとなかろうと、「不貞行為」があった事実が法律上の要件を満たせば慰謝料の請求は可能です。つまり、時間が経過していたとしても、相手方の行為によって精神的苦痛を被ったと認められるのであれば、請求自体は理論上可能となります。
しかし、実際には「時効」という問題や、「不倫を知りながらそれまで黙認していたのではないか」という争点が生じる可能性もあります。過去の不倫を理由に慰謝料請求を考える際は、これらの法的な要素を把握しつつ、行動を起こす必要があります。
慰謝料請求には「時効」が存在します。民法では、不法行為に基づく損害賠償請求権の時効は「被害者が損害及び加害者を知った時から3年間」と定められています。不倫における不法行為とは「不貞行為による精神的苦痛を与えたこと」ですので、以下のポイントが重要になります。
つまり、過去の不倫であっても「いつ事実を知ったのか」が請求可能かどうかを判断する大きな基準となります。
不倫の事実が発覚してから3年経過すると、時効によって慰謝料請求が難しくなる可能性が高いです。ただし、民法改正(2020年4月施行)によって、時効の期間や起算点が一部変更されています。改正によって「権利を行使できる時から5年」という別の時効期間もあり得ますが、複雑になるため、具体的な判断には専門家への相談が望ましいでしょう。
不倫における慰謝料の金額は、主に以下の要素によって左右される傾向があります。
一般的な目安としては、離婚に至るケースで100~300万円程度、離婚に至らないケースで50~200万円程度が一つの相場と言われることがあります。ただし、これらはあくまでも目安であり、実際の金額は当事者の状況や裁判所の判断次第で大きく異なります。
過去の不倫を知ったとき、多くの方は感情的になりがちです。しかし、慰謝料請求を考える場合には、法的観点や証拠の有無といった冷静な検討が重要です。以下では、具体的なステップを紹介します。
不倫期間や回数を立証できるもの
精神的苦痛を受けた証拠(医師の診断書等)
証拠が不十分だと請求が難しい場合も多いので、過去の不倫に関してもどのような形で証拠を確保できるかを考える必要があります。
まずは当事者同士で話し合い、冷静に状況を整理したうえで、慰謝料の支払いについて合意できるならば、それが最も迅速かつ精神的負担が少ない解決方法です。示談書を作成し、合意内容を明確にしておけば、後にトラブルになるリスクを減らせます。
話し合いが決裂した場合、家庭裁判所の調停制度を利用する方法があります。調停委員という第三者が間に入って話し合いを進めるため、話し合いで合意に至る可能性が高まります。それでも合意できなければ、最終的に裁判で解決を図ることになるでしょう。裁判になると、双方の証拠や主張が厳密に検証され、裁判所が慰謝料額や支払い方法を判断します。
不倫による慰謝料は、基本的に「不倫した配偶者」に対して請求されるイメージがあります。しかし、状況によっては「不倫相手」にも慰謝料を請求することが法律上認められています。ただし、不倫相手への慰謝料請求が認められるためには、以下の条件を満たすことが必要とされています。
過去の不倫であっても、このように不倫相手が加害者として認められれば、配偶者だけでなく相手方に対しても慰謝料を請求できる可能性はあります。ただし、こちらも時効の問題などがあるため、早めの対応が重要です。
過去に不倫があったと知ると、多くの人がショックを受け、「裏切られた」「どうして今まで隠していたのか」など様々な感情が湧き上がります。一方で、事実を受け入れ、自分の今後の生活をどうするのか冷静に考える必要もあります。以下では、特に注意すべきポイントをまとめました。
Q1. 過去の不倫があったと知ったのですが、時効は過ぎているかもしれません。もう慰謝料は請求できないのでしょうか?
A. 過去の不倫を知った時点から3年を経過している場合、基本的には時効によって請求が難しくなる可能性が高いです。しかし、実際には「不倫の事実を知った時期」や「相手を特定できた時期」がいつなのか、また改正民法の施行時期など細かい判断材料があります。まずは弁護士に相談し、自分のケースで時効が成立しているかどうかを確認することが大切です。
Q2. 不倫相手だけでなく、配偶者にも同時に慰謝料を請求できますか?
A. はい、可能です。不倫(不貞行為)を行ったのは配偶者と不倫相手の双方ですから、両者に対して精神的苦痛を理由に慰謝料を請求することが認められています。ただし、不倫相手が既婚者であることを知らなかったなどの事情により、請求が認められないケースもあるため注意が必要です。
Q3. 過去の不倫を知ってから時間が経ってしまいました。今から証拠を集めることは難しいのでしょうか?
A. 時間の経過とともに、不倫を証明する証拠は集めにくくなる傾向があります。相手に証拠を隠蔽されてしまう可能性もあるため、できるだけ早めに行動することが望ましいです。メールやSNSのログ、ホテルの領収書など、わずかな手がかりでも法律的には有力な証拠となる可能性があります。
Q4. 離婚しない場合でも慰謝料をもらうことはできますか?
A. 離婚しないケースでも、不倫行為自体が精神的苦痛を与えたと認められれば、慰謝料を請求することは可能です。ただし、「離婚に至らなかった場合は金額が低めになる」という傾向があることは知っておきましょう。
いかがでしたでしょうか。過去の不倫が発覚した場合でも、法的に認められる不貞行為であれば慰謝料を請求することは可能です。しかし、実際の請求がスムーズに進むかどうかは、以下のポイントを押さえておくかどうかに大きく左右されます。
過去の不倫を知り、精神的に大きなダメージを受けたとき、感情だけで突き進んでしまうと、後になって話がこじれてしまいがちです。冷静に事実を把握し、証拠を確保したうえで、不倫をした配偶者や不倫相手に適切な形で請求を行うことが重要になります。また、どうしても話し合いがまとまらない場合には、調停や裁判といった手段も視野に入れましょう。
不倫問題は複雑で感情的になりやすいトラブルです。ときには周囲に相談しづらく、一人で抱え込んでしまう方も少なくありません。しかし、日本の法律では一定の条件下で慰謝料請求が認められる仕組みがあります。過去にどのような経緯があったとしても、まずは専門家に相談し、法的視点で自分の権利を守る道を検討してみてください。
「不倫」「過去」「慰謝料」というワードは、一見すると解決が難しそうに感じるかもしれません。しかし、適切な手順や知識を身につければ、たとえ時間が経過していても自分の受けた苦痛を相手に理解させ、正当な補償を得る可能性は十分にあります。自分自身の心を守るためにも、まずは情報を収集し、信頼できる専門家の力を借りながら前向きに対応していきましょう。
この記事を監修した弁護士
代表弁護士 平田裕也(ひらた ゆうや)
広島弁護士会所属/弁護士登録番号 第57063号
所属弁護士が150名程度いる大手法律事務所にて、約2年間にわたり支店長を務め、現在に至る。 大手法律事務所所属時代には、主として不貞慰謝料請求、債務整理及び交通事故の分野に関して,通算1000件を超える面談を行い、さまざまな悩みを抱えられている方々を法的にサポート。 その他弁護士業務以外にも、株式会社の取締役を務めるなど、自ら会社経営に携わっているため、企業法務及び労働問題(企業側)にも精通している。
平田弁護士について
おりづる法律事務所にお寄せいただいたご相談をもとに、慰謝料請求(不倫・不貞)の解決事例をご紹介します。