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盗撮がバレたらどうなる?逮捕・前科・示談の流れを弁護士が解説

2026.07.29 弁護士コラム

盗撮がその場で見つかってしまった、あるいは後から警察の連絡が来た。そんなとき、頭をよぎるのは、逮捕されるのか、前科がつくのか、職場や家族に知られてしまうのか、といった不安でしょう。盗撮は、2023年に新しい法律が施行されて以降、それまでより厳しく処罰される犯罪になりました。軽く考えていると、思いがけず重い結果を招くこともあります。

一方で、バレた直後の動き方を誤ると、状況をさらに悪化させてしまいます。この記事では、盗撮がバレた場合に何罪に問われるのか、その後どのような手続きが進むのか、前科を避けるために何ができるのかを、弁護士の視点から整理して解説します。

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盗撮は何罪になるのか

盗撮を処罰する中心的な法律は、2023年7月13日に施行された性的姿態撮影等処罰法です。この法律で新設されたのが、撮影罪(正式には性的姿態等撮影罪)です。それ以前は各都道府県の迷惑防止条例で取り締まられていましたが、地域によって処罰範囲や罰則にばらつきがあったため、全国一律のルールとして整備されました。

撮影罪の法定刑は、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です。さらに、盗撮した画像を不特定多数に提供したり送信したりした場合は、5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金と、より重く処罰されます。撮影が未遂に終わった場合も処罰の対象です。

撮影罪に問われる典型的な行為としては、次のようなものが挙げられます。

  • 駅やエスカレーターでスカートの中の下着を撮影する
  • トイレや更衣室に小型カメラを仕掛けて着替えなどを撮影する
  • 公衆浴場の脱衣場で他人を撮影する
  • 性行為中の様子を相手に無断で録画する

撮影罪は私的な空間にも及ぶのが特徴で、自宅やホテルでの撮影も対象になります。なお、撮影罪が成立しないケースでも、着衣の上から胸部や臀部を執拗に撮影する行為などは迷惑防止条例違反に、のぞき行為は軽犯罪法違反に問われることがあります。また、トイレや更衣室に立ち入って盗撮した場合は、建造物侵入罪が別に成立することもあります。状況によって複数の罪が関わってくるのです。

盗撮がバレた後の流れ

盗撮が発覚したときの展開は、その場で取り押さえられたか、後から発覚したかで分かれます。

盗撮では、被害者や周囲の人にその場で取り押さえられ、現行犯逮捕されるケースが多く見られます。しかし、現場から立ち去ったとしても安心はできません。防犯カメラの映像や、目撃情報、被害者の証言などから後日特定され、逮捕されたり、在宅のまま捜査が進められたりすることがあるためです。

逮捕された場合の手続きの流れは、おおむね次のとおりです。

  • 逮捕後48時間以内に、警察から検察官へ身柄が送致される
  • 送致後24時間以内に、検察官が勾留を請求するか判断する
  • 勾留が認められると、原則10日間、延長で最大20日間にわたり身柄を拘束される
  • その間に捜査が行われ、検察官が起訴・不起訴を決定する

身柄を拘束されず、在宅で捜査が進むこともありますが、その場合でも捜査の対象であることに変わりはありません。

スマホの解析で余罪が見つかることがある

盗撮事件で特に注意したいのが、押収されたスマートフォンやカメラ、パソコンの解析です。一件の盗撮で検挙されても、機器の中から過去に撮影した別の画像や動画が見つかれば、それらが余罪として立件されることがあります。一回限りのつもりが、複数の事件としてまとめて扱われ、処分が重くなるケースは珍しくありません。

盗撮で前科はつくのか

盗撮で有罪となれば、たとえ罰金で済んだ場合でも前科がつきます。前科は、その後の生活にさまざまな影響を及ぼします。事件が報道されて実名が公表されれば、勤務先を解雇されたり、学校を退学になったりするおそれもあります。社会的な制裁という意味では、刑罰そのもの以上に重い打撃になりかねません。

逆にいえば、起訴されずに不起訴処分となれば前科はつきません。だからこそ、刑事弁護では起訴される前の段階で不起訴を目指すことが、何よりも重要になります。

不起訴・前科回避のためにできること

不起訴を実現するうえで、最も大きな意味を持つのが被害者との示談です。被害者に謝罪し、被害弁償を行ったうえで、許す意思を得られれば、検察官が起訴を見送る可能性が高まります。初犯であれば、なおさら不起訴や罰金にとどまる見込みが出てきます。

ただし、盗撮は被害者がその場を離れてしまい、誰が被害者か特定できないことも少なくありません。被害者が複数いる場合は、それぞれと交渉する必要も生じます。また、被害者の連絡先は通常、弁護士を介してしか得られず、加害者本人が直接接触しようとすれば、かえって事態を悪化させます。示談は弁護士に任せるのが現実的です。

バレた後にやってはいけないこと

不安のあまり取る行動が、自分の立場を大きく損なうことがあります。次の点は避けてください。

  • 画像データを消去したり、スマホやカメラを処分したりしない。証拠隠滅とみなされ、勾留されやすくなり処分も重くなる
  • 被害者に直接連絡を取ろうとしない。威迫と受け取られ、新たな問題を生む
  • 取り調べで、事実と異なる内容に安易に同意しない。供述調書は後から覆すのが難しい
  • 現場から逃走しない。逃亡のおそれありと判断され、身柄拘束につながりやすい

盗撮の画像データは、法律上、没収や消去命令の対象とされています。自分で消して証拠を消したつもりでも、解析によって復元されることもあり、隠そうとする行為自体がマイナスに働きます。

早めに弁護士に相談すべき理由

ここまで見てきたとおり、盗撮がバレてから処分が決まるまでの時間は限られています。被害者との示談交渉にも、身柄解放に向けた活動にも、時間が必要です。動き出しが早いほど、不起訴や前科回避の可能性は高まります。

弁護士に相談すれば、取り調べへの対応について助言を受けられ、勾留を防ぐ活動や、被害者との示談交渉を任せられます。盗撮を繰り返してしまう背景に常習的な傾向がある場合は、専門の医療機関での治療に取り組むことが、再犯防止と情状の両面で有効なこともあります。本人が動けないときは、家族が代わりに相談することも可能です。

まとめ

盗撮は、2023年施行の撮影罪によって全国一律で厳しく処罰される犯罪となり、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金が科され得ます。罰金でも前科がつき、実名報道や解雇など社会的な影響も大きいため、起訴前に不起訴を目指すことが最も重要です。

その鍵を握るのが、弁護士を通じた被害者との示談です。一方で、証拠を消す、被害者に接触するといった行動は、状況を悪化させるだけです。盗撮がバレて不安を抱えているなら、自分だけで判断せず、できるだけ早く刑事事件に詳しい弁護士へ相談することが、最善の一歩になります。

代表弁護士 平田裕也

この記事を監修した弁護士

代表弁護士 平田裕也(ひらた ゆうや)

広島弁護士会所属/弁護士登録番号 第57063号

所属弁護士が150名程度いる大手法律事務所にて、約2年間にわたり支店長を務め、現在に至る。 大手法律事務所所属時代には、主として不貞慰謝料請求、債務整理及び交通事故の分野に関して,通算1000件を超える面談を行い、さまざまな悩みを抱えられている方々を法的にサポート。 その他弁護士業務以外にも、株式会社の取締役を務めるなど、自ら会社経営に携わっているため、企業法務及び労働問題(企業側)にも精通している。

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